image


1/4

Booking Void Inn

新潟県 十日町市 松之山 天水山

37°2'23.53"N, 138°33'50.57"E

6, 19 - 8, 14
2003

 日本の背骨と言われる'北アルプス'に広がる山林幽谷には、毎年 山の襞に雪塊が夏になるまで残っている場所がある。その雪をのこぎりで解体し、家の貯蔵庫に持ち帰るという古代から続く習慣があり、風土との交渉を必要として引き受ける態度が、連綿とした時間の中に展開していた。その習慣は今では祭としてその場所に保存されている。
 私はその祭りの準備で制作された雪室におよそ2月間滞在する間、くる日も雪室の中で眠り続ける過程の中で、そこには部屋の様な、洞窟の様な居場所が現れてきた。穴は大気の熱で広がるスピードを増し、私はそのスピードや溶け方を気にしながらうごくようになっていった。自分が何かと一緒に作るというよりも大きな作為の様なものに私の動態も編集さてゆく感覚は、雪という存在の中に潜む大きな作者との対話とも言い換えることができるのかもしれない。最終的には二つの洞穴が次第につながれた形の洞穴ができ、祭の日を迎えた。ときおり雪室に訪ねてきた人をもて成すこともしばしばであった。