別府地熱学消化器美術館 |
BSIM (solo exhibition) 大分県 別府市 33°16'09.35"N, 131°29'45.35"E |
11, 5 - 30 |
第二次大戦後GHQ占領下の別府に建設され、現代まで埋もれていた地下軍事施設の再発見をコミュニティー誘致や調査によって露呈してゆく一連の記録を‘美術館’として公開した作品。
2011年の東北大震災直後別府に避難生活を続けていた山田は、偶然に発見した米軍指導の元で建設されたと言われる地下道の調査を建築学生や調査員の誘致によって展開していた。コミュニティーは次第に成長し、山田はその中での議論の中でこの軍政下の都市の遺構をあらゆる時代や時間から解放し、権力や時間に対する対称性を与えるイノベーションを発想する。議論の末遺構の石積みの構造を古代壁画として描き出すプランが採用され、調査から反転したプロジェクトの中でそれまでひた隠しにされていた空間に特殊な公共性が生まれ、軍政下で示された当時の目的は町を横断する不思議な居場所へと変わっていった。展開された壁画は泥湯で描かれており、遺構に流れ込む温泉排水によって変色し融解してゆく。
施設の様子はストリート・ビューのシステムでオンラインで公開された。ビューそのものが映像になっており、壁画が呼吸の様に現れては融けてゆく館内を擬似的に巡る事ができる。